パソコンをつくろう!(パソコン自作のすすめ)
組み立てキットを使って自作に挑戦!
[第298回]
●MSIのマザーボードにグラフィックドライバが入りました!
[第291回]に書きましたようにMSIの2枚のマザーボードは2枚ともグラフィックドライバが入らないままになっていました。
残念なことにMSIのサイトからダウンロードしたファイルはどこかが不完全なようです。
それで半ば諦めていたのですが。
前回の経験で、チップセットが同じならばメーカーや品名型番が違うマザーボードでも同じチップセットのドライバがインストールできるらしい、ということがわかってきました。
MSIのマザーボードのチップセットは2枚とも同じSISの651/962Lです。
SISのサイトに行けばVGAドライバがみつかるかもしれません。
SISのダウンロードサイトです。
SiS DOWNLOAD CENTERです。
グラフィックドライバはGPUとIGPの2種あるようですが、さてどちらなのでしょうか?
それぞれ指定してその下の選択肢を確認したところ、GPUのほうには該当するチップセットが無いことがわかりました。
そこでIGP Graphics Driversを指定して、SiS650 & SiS730 seriesを選択し「GO」をクリックしました。
該当するファイルが2つ表示されました。
よくわからないので両方ともダウンロードすることにしました。
Choose location to downloadとありますが、何も指定しないでそのままDOWNLOAD NOWをクリックしてもダウンロードできるようです。
DOWNLOAD NOWをクリックすると最終的なダウンロードのところへ来ます。
650_221_win98me.zipのダウンロードです。
ダウンロードしたファイルをCDROMに焼いて、インストール開始です。
setupをクリックしました。
あれ?
これはMultimedia Packageのインストーラのようです。
色々余計なものも入ってしまったようですが。
ディスプレイアダプタも無事に入ったようです。
ディスプレイ アダプタのところにSiS 650_651_M650_M652_740と表示されています。
もうひとつ別にダウンロードしたファイル(uvga3_373)も実行してみました。
こちらはVGAドライバ単体のようです。
さきほどのMultimedia Packageのときと同じグラフィックドライバが入りました。
このあとMSIのマザーボード2枚のうちの1枚はLANドライバも組込みました。
MSIのマザーボードのうちの1枚(MS6533XG)のボード上のLANコントローラは前回のP4TSVと同じRTL8100Bだったので、同じドライバCDROMを使ってLANドライバのインストールも完了しました。
これで4枚のマザーボードのうちの3枚が使えるようになりました。
残る1枚のマザーボードはMSIのMS7005(651M−L)です。
このマザーボードもチップセットはMS6533XGと同じSIS651/962Lですから上に書いたのと同じセットアップ作業をしてグラフィックドライバはインストールできました。
しかしLANコントローラはMS6533XGとは異なっているようです。
●RTL8201BL?ドライバがみつからない?
今までと同じようにMS7005(651M−L)マザーボードを確認したところLANコントローラらしいICがみつかりました。
ICの表面にREALTEK RTL8201BLと印刷してあります。
そこでREALTEKのサイトに行ってドライバをダウンロードしようとしたのですが、RTL8201のドライバがみつかりません。
RTL8100のドライバがあるのに、よく似たナンバーなのにRTL820Xのドライバがみつからないのは謎でありました。
実はそのことにはかなり前に気が付いてはいたのですが、なぜかということまでは皆目わからず全くの謎でした。
今回この記事を書くにあたってあらためてそのあたりのことを整理していて、やっとその謎が解けました。
RTL8201のドライバなんてものは無かったのです。
REALTEKのサイトを捜してもみつからなかったのは当然のことでした。
RTL8201BLです。
こちらはRTL8100Bです。
両方とも同じくらいの大きさに見えますがRTL8201BLはうんと接近して撮影したためで、実際にはRTL8201BLのほうがうんと小さいです。
端子数もRTL8100Bが100pinなのに対してRTL8201BLは44pinしかありません。
どうやらRTL8201BLはLANコントローラの一部の機能を担う素子に過ぎないようです。
RTL8201BLのドライバはみつかりませんでしたがDatasheetはREALTEKのサイトからダウンロードできました。
[出典]Realtek RTL8201BL Datasheet
Introductionのところに書いてあるPhyceiverというのは初めて見た言葉です。
ウィキペディアにPHYの語についての解説があります。
LANコントローラの最下層(物理層)を受け持つチップなのだそうです。
そんなもののドライバなどあるはずがありませんでした。
あらためてマザーボードMS7005(651M−L)のマニュアルを確認したところ、下のように書いてありました。
[出典]MSI MS7005(651M−L) User’s Manual(日本語版)
それでやっと合点がいきました。
MSIのサイトで、MS7005(651M_L)のダウンロードドライバの中にSiS_900ドライバがあって、MS6533XGにはなかったことが。
MS7005(651M_L)にはSiS_900ドライバが必要だったのでした。
MSIのサイトからダウンロードしてCDROMに焼いたSiS_900ドライバのインストーラです。
Setupを実行しました。
ここでCDROMのツリーの中からWin98を選択してOKをクリックします。
LANドライバがインストールされました。
再起動後にデバイスマネージャを開いて確認しました。
ネットワークアダプタのところにSiS 900−Based PCI Fast Ethernet Adapterと表示されています。
これにて一件落着です。
これでヤフオクで落札した4枚のsocket478マザーボード全部が使用できるようになりました。
●参考までに
RTL8201のドライバを捜していて、こんなページを見つけました。
「人力検索はてな」というサイトです。
このサイトは初めて知りました。
大体このテのサイトは質問者が真剣に質問しているのに、回答者が無知だったり人を小馬鹿にしていることが多かったりするようなので、見ないのですが、このサイトの回答はまじめですし、参考になります。
こちらが合点!した回答です(その一部分をコピーしました)。
残念なことにリンクが切れてしまっていて、参照することができませんでしたが、本家Realtekの回答からの引用のようです。
2行目の
That is a driverless hardware device.
が、そのものズバリですね。
合点!です。
パソコンをつくろう![第298回]
2020.3.5upload
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