パソコンをつくろう!(パソコン自作のすすめ)
組み立てキットを使って自作に挑戦!
[第199回]
●ブラウジング
UBUNTU10.04で前日までWindowsネットワークにアクセスできていたのに、ある日突然、ネットワークを開いても、ネットワークに参加しているコンピュータが全く表示されない、という怪現象を一度ならず経験しました、ということについて前回書きました。
最初はUBUNTUもしくはSambaを疑ったのですが、その後UBUNTUだけではなくて、Windows98SEやWindowsXPでも同様の現象を体験するに至り、これはどうもUBUNTUやSambaのせいではなさそうだ、と思うようになりました。
(Sambaについては[第197回]を参照してください)
そこでインターネットをあちこち探りましたところ、やっとその原因を突き止めることができました。
それが今回説明をいたします、ブラウジングです。
なんと犯人は、まさかのWindows98だったようです。
Windws98SEのネットワークコンピュータを開いたところです。
あるコンピュータ(仮にAとしておきます)の「ネットワーク」を開いたときに表示されるコンピュータ名は、そのコンピュータAがコンピュータ名の情報を収集しているのではなくて、ある特定のコンピュータが情報を管理していて、そこからコンピュータ名の情報をもらうのだそうです。
●マスターブラウザ
ネットワーク上でその情報を管理しているコンピュータをマスターブラウザ(またはブラウズマスター)と言います。
ネットワークに接続された各コンピュータはネットワークを開くときに、マスターブラウザから情報をもらってそれを表示します。
マスターブラウザがなんらかの理由でこけてしまうと、ネットワークの表示ができなくなってしまいます。
あ。
ネットワークにコンピュータ名が表示されなくなっても、それはただ表示されないだけで、そのコンピュータにアクセスできないということではありません。
たとえばネットワークになにも表示されていなくても、「ファイル名を指定して実行」のところに
\\コンピュータ名\共有フォルダ名 を入力して[OK]をクリックすれば
その共有フォルダを開くことができます。
しかし、そういう方法があるとしても、やっぱりネットワークを開いてコンピュータ名が表示されなくては困ります。
なにしろ普通は、どのコンピュータがマスタブラウザなのか、などということは全く思ってもみないことのはずなのですから。
そこのところは一体どうなっているのでしょうか。
●マスターブラウザには誰がなる?
そもそも一体、マスターブラウザはどうやって決められるのか、ということなのですが、「はじめの一歩」は簡単なことで、ネットワークに最初に参加したコンピュータ(つまり最初に電源ONになったコンピュータ)がマスターブラウザになります。
しかし、するとマスターブラウザがネットワークから離脱したらどうなるのか、という疑問がでてきます。
たとえばマスターブラウザの電源をOFFにしたら、ネットワークの表示はされなくなってしまうではないか、という疑問です。
マスターブラウザがネットワークから離脱すると、次の候補がマスターブラウザになるということのようです。
しかしここでまたあらたな疑問が生じます。
次の候補はどのようにして決められるのか、という疑問です。
じつはOSによってマスターブラウザになるための優先順位がつけられているということのようです。
ぶっちゃけ、Windows98や95は一番下位で、Windows7が上位にくることになっています。
まあ、そういうことでありましょう。
ところが、たとえばWindows98の電源を最初にONにして、Windows98がマスターブラウザになったあと、Windows7が起動するとどうなるか、と言いますと、Windows7がマスターブラウザの地位をWindows98から奪ってしまうのでありますね。
なんだか軍隊の階級のような感じです。
自分がマスターブラウザなのかどうかは、DOSプロンプトで次のコマンドを実行することで確認することができます。
nbtstat −a コンピュータ名
Windows98SE(コンピュータ名はmailserver)のDOSプロンプトでnbtstatコマンドを実行したところです。
そのコンピュータがマスターブラウザのときは、このように __MSBROUS__ という表示があります。
こちらはWindows7が起動したあとで、再度実行してみたところです。
__MSBROUS__ の表示がなくなりました。
本日は時間がなくなってしまいました。
この続きはまた次回に致します。
パソコンをつくろう![第199回]
2011.9.4upload
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