パソコンをつくろう!(パソコン自作のすすめ)
組み立てキットを使って自作に挑戦!
当記事は2010年9月から「TTLでCPUをつくろう!」というタイトルの もとにほとんど毎日連載をしてきたものを再編集したものです。 |
2011.6.16 次へ 目次へ戻る ホームページトップへ戻る |
☆プロローグ 中日電工代表者である私(菱田)がWindows7に出会い、ながらく休止していたパソコン組立キットを再び企画するに至ったいきさつを書いています。 なぜメーカー品のパソコンではだめなのか。メーカー品のパソコンのどこが問題なのか。 どうして組立キットなのか。 既存のパソコン組立キットのどこが問題なのか。 そういう辺りがテーマになっています。 |
[第1回]
●プロローグ
お話は2010年9月、Windows7との突然の出会いから唐突に始まります。
●ああ、Windows7!
このところ、ND80ZVの組立説明書をUPなどしておりまして、なんだかちょいと退屈な時間がゆったりと流れているかのようにお思いだったかもしれませんが、実はその裏ではまたしても汗と涙の物語が進行していたのでありますよ。
それは、何の前触れもなく、突然の1本の電話から、唐突に始まったのでありました。
高校時代の同窓生S君が久しぶりに電話をしてきまして、
「今まで使っておったパソコンがなんか遅いみたいだったから、思いきって新しいのを買ったんだけど…」
とのたもうたのです。
「う?パソコン?買った?…つうことは。おお。Windows7か?」
「そう。それでちょっと聞きたいんだけど…」
おお。そーか。そーか。Windows7を買ったのかあ。
こうなったら、彼の聞きたいことなど、どーでもよろしい。
「あ。それ。ちょっと調べたいことがあるからさ。近日中にあんたんちへ行くからさ。さわらせて」
実は、ND80ZV組立キットにつきましては、すでに書いております通り、Windows98とWindows2000とWindowsXPに接続して動作確認を済ませております。
しかし、Windows7は?
そんな。そこまでは、やってられないですよお。
だって、私はいまでもほとんどWindows98だけを使っておるのでありますから。
普段、Windows2000もWindowsXPもただただほこりをかぶって寝ているのでありますよ。
このうえ、Windows7を買ってどーしようというのでしょお。
そんな、もったいない。
「どーしていつまでも、とっくにサポートの終わったWindows98などを使ったりしているのさ?」
「いーかげんに、新しいOSに換えたらどーなの?」
なんて、皆様方の声が聞こえてくるようでありますが。
意外とプロなんてものはそーいうものだったりするのです。
医者の不養生。
紺屋の白袴。
ああ。逆のことわざもありますね。
藪医者の薬味箪笥。
それ、それ。そーいうことなんですよお。
プロは道具にこだわります。
いえ。高価なものにこだわるんじゃありません。
たいていは既製品では納得できません。
自分で作ってしまうか、既製品を自分に合わせて作り変えたりしてしまいます。
ま。さすがにOSを作り変えたりはできませんけれど。
道具ですから、何年も使い込むと手垢がついて自分の一部みたいになじんできます。
そうなると、もう手放せません。
うう。正直言って、Windowsは何年使ってもなじまないなあ。
あ。Microsoft様のサポートなど、はなっから期待しておりませぬ。
ええ。ユーザー登録など、面倒くさいのでやりません。
そりゃあ、バージョンアップしても、せめて旧バージョンと同じ感覚で使えればよいのですけれど。
なんたって、その点は悪名高きWindowsですから、下手に乗り換えたりした日には、それこそ何もかもカンが狂って、イライラさせられてしまうことは必定です。それじゃあ業務に支障をきたす、ってもんです。
というような、まったく個人的な理由から、Windows7はとりあえずパス、するつもりでおりました。
ええ。シカトすると。
昔の言葉で言いますと、黙殺ですなあ。
早い話が、無視してしまおうと。
そこに、まあ、なんとタイミングよく、S君からの電話。
いやあ。友達っていうのは、いいものです。
せっかくカモ、ではない、古くからの友人がWindows7を手に入れた、というのですから、このチャンスを利用しないって手はありませぬ。
よかった。
これでWindows7は買わずに済む。
買わずに済ませて、それでND80ZVの接続テストができてしまう。
これはもうなんとラッキーなこと。
だと思ったのですよねえ。
ええ。実際にさわってみるまでは。
数日経って、S君からの電話です。
「あのね。そっちへ持っていってもいいんだけど。いろいろテストしたいってことだったから。そのほうが都合がいいかなって思って」
おお。なんと。
実に、友達っていいものなのです。
S君は買ったばかりのパソコンを買ったときのようにダンボール箱に入れて、わざわざ車で、中日電工まで持ってきてくれたのであります。
ああ。この友情。
しっかし。
これがパソコン?
まるでテレビじゃないの?
一見して液晶TVそのもののような外見。
え?
で、本体は?
あ。液晶と一体?
じゃ。どーやって分解するのお?
これじゃバラせないじゃないのさ。
あ。いや。だいじょーぶ。心配しないで。バラしゃしないから。
ちょっと、接続テストをしたいだけだから。
こーやって、USBケーブルで。
あ。これ。ボクが作ったボード。
近いうちに売り出そうと思って。
それで、Windows7でも接続テストができればいいなあ、と思って。
ほら。こーやって、ここによいしょと差し込んで…。
あれ?
ピポって音がした?
う。不明なデバイス?
あ。こーいうこともたまにはあるの。たまには。
そーいうときは、こうやってリセットすれば、ほら。
ピポ。
また。不明なデバイスぅ?
おっかしーいなあ。だって、XPではうまく認識できたのにい。
何回やってもだめ。
ピポ。不明なデバイス。
こーいう状況が、昔の若い時でしたら。
「よーし。わかった。うむ。本日はご苦労であった。あ。もう。帰ってよろしい。これは、しばらく預かるから、ここに置いて、黙って帰りなさい」
そうすると、彼は、
「あ。そう?うん。わかった。じゃ帰るから。あ。それ。まだ買ったばかりだから。その、壊さないでね」
なんて、ほんとに帰っちゃったりするのですけれど。
いくらなんでも、このトシになって、そんなガキみたいなことはできませんでしょーよ。
ええ。こうなったら、カクゴは決めましたよ。
もう。乗りかかった船なんですから。
Windows7を手に入れることに決めました。
だって、ここまで来て、
「ND80ZVはWindows7には接続できません。あしからず」
ってわけにはいかんでしょお。
そんな、みっともない。恥さらしなこと。
CPUをつくろう!第598回(2010.9.1upload)を再編集
パソコンをつくろう![第1回]
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