2011.12.4
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ワンボードマイコンをつくろう!(パソコンの原点はここから始まった) TK80ソフトコンパチブル!8080、Z80マシン語からBASICまでこれ1台でこなせます

[第126回]


●抵抗のカラーコード

ND80ZV組立キットやMYCPU80組立キットではいろいろな抵抗値の抵抗を使っています。
キットに使われている抵抗は一般によく目にする炭素皮膜抵抗(カーボン抵抗)です。
サイズが小さいので抵抗値を数値で印刷することが困難です。
そこで抵抗値を色の帯で表現する方法が使われています。
キットの組立説明書でもその色コードについて説明をしています。


なぜ今ごろ抵抗のカラーコードのことなどを持ち出したのかといいますと、実はND80ZVをご購入いただいたお客様からメールをいただいたのです。

後ほど説明をいたしますが、私はこの色コードをそれほど難しいと思わず、ごく自然に覚えてしまいました。
なので、組立説明書にも上の図をつけて、通り一遍の説明をしてそれでいいものと思っておりました。
ところが、お客様からいただいたメールによりますと、昔からこの色コードを覚えるのは初心者にとっては相当に大変だったらしく、当時の電子工作の雑誌などにはその記憶法が掲載されたりしていたのだそうです。

メールをお送りいただいたお客様(仮にY様と呼ばせていただきます)には、ND80ZV組立キットを大変喜んでいただきました。
Y様は昔TK−80を使ってみえたそうで、そのほかにもずいぶんいろいろなボードもさわってみえたとのこと。
子供のころからラジオ少年で、その後アマチュア無線の受信機、送信機も自作されたということですから、年齢は私よりも10歳ほど年下でいらっしゃいますが、技術経験からすれば、もう私などよりはるかに先輩でいらっしゃいます。
メールにそのころのことなどをいっぱい書いていただきましたが、信じられないほど経験豊富でいらっしゃいます。

ND80ZVやMYCPU80をご注文いただくお客様の中には、ときどき私などよりはるかに経験を積まれた方がいらっしゃったりしますので、恐縮してしまいます。

そのY様なのですが、ND80ZVをご購入いただいて、若かったころの昔を懐かしく思い出しました、と書いていただきました。
抵抗の色コードについても、「こんな記憶法があったことを思い出しました」ということで、わざわざメールに書いて送っていただきました。

0:黒   黒い礼服
1:茶   茶を一杯
2:赤   赤いニンジン
4:黄   岸恵子
5:緑   五月みどり
6:青   青の6号
7:紫   紫式部
8:灰   ハイヤー
9:白   白熊

私には記憶が無いのですが(実はハードについては「トランジスタ技術」以外はほとんど読んだことが無いのです)、年配の読者の皆様でご記憶になってみえる方もいらっしゃるかもしれませんね。
確かに時代を感じます。
岸恵子とか五月みどりはまさにそうですし、ハイヤーも当時の言葉でしょう。

でも、「青の6号」って何でしょう?
この「青の6号」につきましては、後ほど説明することにいたします。

抵抗の色コードについては、Y様から次にいただいたメールで、昔の雑誌の付録にとても便利な組立式の「カラーコード早見表」がついていたことがあって、それが今でも以下のページに行くとイメージをダウンロードしてプリンタで厚紙に印刷して使えます、ということを教えていただきました。
こちらのページです。
http://denkomagazine.net/05.html
なるほど。
これは面白いです。
みんなカラーコードは結構苦労して覚えていたのですねえ。

え…と。
それで。
「青の6号」について、です。
Y様の説明によりますと、当時人気だった小沢さとるの潜水艦マンガのタイトルなのだそうです。
小沢さとるのマンガは私も知っています。
「サブマリン707」でしたよね。
でも、「青の6号」ははっきりした記憶がありません。
私もマンガは大好きだったのですけれど、どうも私がだんだんとマンガを読まなくなったころの連載だったようです。

Y様は「青の6号」の大ファンだったそうです。
子供のころは手塚治虫の「鉄腕アトム」や横山光輝の「鉄人28号」などの影響を受けて、模型大好き少年になられたそうです。
私も「鉄人28号」は大ファンでしたよ、というご返事を差し上げたところ、Y様から「少し早いクリスマスプレゼントです」ということで、宅配便が届きました。

「ND80ZVは夢のマイコンキットです。
35年ぶり位のチャレンジにわくわくしています。
最高のクリスマスプレゼントです。
そのお礼です」

包みを開けてみましたら。
こんな懐かしいものをお送りいただきました。

いやあ。
ほんと。懐かしいです。
Y様はなんでも2トントラック1台分のコレクションをお持ちなのだそうです。

マンガだけではなく、プラモデルから世界各国のマイコン誌など、以前は4トントラック4台分のコレクションだったとか。
私が「青の6号は記憶にありません」と書いたものですから、「青の6号」も送っていただきました。
大切なコレクションの中から懐かしいプレゼントをお送りいただき有難うございました。
私も一瞬少年の昔にタイムスリップしてしまったような錯覚を覚えました。
何よりのクリスマスプレゼントです。
Y様。
ほんとうに有難うございました。

ワンボードマイコンをつくろう![第126回]
2011.12.4upload

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