2011.12.5
前へ
次へ
目次へ戻る
ホームページトップへ戻る

ワンボードマイコンをつくろう!(パソコンの原点はここから始まった) TK80ソフトコンパチブル!8080、Z80マシン語からBASICまでこれ1台でこなせます

[第127回]


●抵抗のカラーコード(2)

前回は、ND80ZVをご購入いただいたお客様から、昔に雑誌に載っていた抵抗の色コードの記憶法についてメールで教えていただきました、ということを書きました。
一般によく使われる炭素皮膜抵抗(カーボン抵抗)は小さいので、抵抗値を数値でマーキングする代わりに下図のように0〜9に色を割り当てて、その色の帯で抵抗値を示します。

初心者はこれがなかなか覚えられないので、いろいろ記憶法を工夫して覚えたのだそうです。
ここで「のだそうです」などと書きましたのは、私自身はこれを覚えるのに苦労したという記憶が無いからです。
ええ。
ごく自然に覚えてしまいました。

なぜかなあ、と思って、あらためて考えてみたのですが、多分こういうことだったのではないか、と思います。

最初に私がTTLを使っていろいろ電子回路を作って遊びはじめたころによく使った抵抗です。
記憶にあるのはざっとこんな値の抵抗です。

1KΩから5KΩの範囲のごくありふれた抵抗です。
でも、これをよく見ていただきますと、カラーコードの大半が含まれてしまっています。
最初の1KΩだけで、0、1、2(黒、茶、赤)の3色を覚えてしまいます。
4.7KΩは実に鮮やかな配色だったので、気に入ってしまってよく使いました。
当然4と7(黄と紫)もなんなく覚えてしまいました。
3.3KΩもよく使いましたし、5.1KΩもそれなりに使いましたから、3と5(橙と緑)も覚えてしまいました。
ここに出てこないのは、6(青)、8(灰)、9(白)の3色だけですが、これはまず滅多に使いませんでしたから、覚えていなくても平気でした。

まあ、昔のことですから、ほんとうのところどうだったのか、よくは覚えていませんが、とにかく色コードを覚えられなくて困ったという記憶はありません。
それと色コード表を見て、すぐに気が付いたことが2つあります。
そのことも、色コードを覚えてしまうのに役立ったように思います。


このように並べた色コードを見て、私は、「これって、あれじゃないのかなあ?」と思ったのですけれど、皆様はこの色の並びを見て何か思いつきませんでしょうか?

端の2つを外してこうしてみたらどうでしょうか?

いかがでしょう?

では、こうしてみましょうか。
1色追加してみます。


おわかりになりませんか?
子供のころ、よく覚えたりしませんでしたでしょうか?

これですよ。

2011.9.22撮影

これは私の勝手な推測ですが、抵抗の色コードは虹の7色を当てはめたのじゃないかなあ、と思います。
虹と言えば7色ですから、紫に7を当ててそこから前にいくのですけれど、紺と青は区別がし難いから、紺を外すと、色コードの赤〜紫が出来上がります。

それで。
0といえば黒しかないでしょう。
そして黒と赤の間の色ということで茶色を1に当てはめたのではないかと。
それから黒の対極の色は白ですから、9には白を当てはめます。
残る8は黒と白の間の色ということで、灰色を当てます。

以上全て私の勝手な推測ですけれど。
でも、そのように考えますと、色の並びが自然に浮かんでくるようになりませんでしょうか?

もうひとつ、色コードを見て、気が付いたのは、これです。
これも両端を外して赤から紫だけに注目します。
こういうのを小学校の図工か中学校の美術の教科書で見たことはありませんか?

三原色とその補色を環状に配置したものです(色相環)。
最近は色の三原色は赤黄青ではなくて、マゼンタ・黄・シアンなのだそうですが、昔はみんな赤黄青でした。
で、それぞれ2色を混合すると、橙、緑、紫になります。
上の色相環で、赤に2を割り当てて、そこから右回りに数を当てはめていきますと。
抵抗の色コードと同じになります。
これで2〜7は、忘れようとしても忘れられなくなってしまうのではありませんか?

ワンボードマイコンをつくろう![第127回]
2011.12.5upload

前へ
次へ
目次へ戻る
ホームページトップへ戻る