2015.11.11
前へ
次へ
ホームページトップへ戻る

新製品の紹介(プチ連載です)
周波数カウンタ組立キット

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
たまにはちょいと息抜きで小品も作ってみたいものです。
簡単にチョイチョイと…。
でも、なかなかそうは簡単にはいかなくて、いつものごとく回を重ねてしまうことになるのかも…。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


[第51回]


●周波数カウンタ(組立キット)の精度は?

およそ2ヶ月近くもかけてあれこれやってきましたことは、これから売り出そうとする周波数カウンタ(組立キット)の精度はどの程度のものなのか、それを測るにはどうすればよいか、ということのための試行錯誤でありました。
水晶発振といえども誤差はある、ということはわかってはおりましたが、実際に組み立ててみて、そして実際に周波数を測ってみたときに、表示された値にどれくらいの誤差が含まれているのか、それが全くわからないという事実に直面して、はたと悩んでしまいました。

まるで道草といいますか、放浪と言いますか、あてもなくさまよっていたかのごとくに思えたこの2ヶ月近くでありましたが、その試行錯誤の結果としまして、秋月から購入した超高精度温度補償型水晶発振器VCTCXO(12.8MHz±1ppm)VM39S5Gが12800003Hzにほぼ間違いはないという確証を得ることができたことは実に大いなる成果でありました。
これで周波数カウンタの精度を測る正確な物差しが手に入りました。

VM39S5Gの発振周波数を測ってみることで、一時は誤差が大きいと思って使うことを諦めたPICのTimer1による周波数のカウントに思い違いのプログラムミスがあることがわかり、その結果あとから作った4.096MHz水晶の発振を分周して作った1秒をゲートにするカウントよりも、CPUクロック20MHzのPICのTimer1を使ってカウントするほうが精度が高いことがはっきりしました。

ようやくはっきりしました、そのPICのTimer1カウント方式による測定の精度なのですが。
2個のVM39S5Gの12.8MHzを測ってみた結果は[第48回]でお見せしました。


ひとつは12799864Hzです。

そしてもうひとつは12799873Hzです。


12800000Hzに対してマイナス130Hzぐらいですから誤差は約10PPMあたりです。
安価で提供する(そのつもりです)組立キットの周波数カウンタなのですから、その程度の精度が出れば通常の用途でしたら十分でありましょう。
が、しかし。
一般的なクリスタルの精度は30ppm程度といわれています。
ということからしますと。
たまたま作り上げたこの周波数カウンタの精度は10ppmですけれど、中には30ppmのものもあるということになります。
ま、しかし。
それが一般的な水晶発振の精度なのですから、そういうことでよろしいのではありませんでしょうか?

うーん。
そういうことなのですけれどねえ。
なんだか、それではどうも面白くないのでありますね。
もうちっとなんとか精度を上げることはできないものなのでしょうかねえ。

次回に続きます。

周波数カウンタ組立キット[第51回]
2015.11.11upload

前へ
次へ
ホームページトップへ戻る