PICBASICコンパイラ
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まるでインタプリタ。でもコンパイラです。超カンタン超シンプルです。
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[第211回]
●PIC16F627(6)Vdd FIRSTでもよいらしい
久々にPIC16F627です。
PIC16F627はなかなかに使い勝手がよいPICなのですがPIC WRITERプログラムから見るとちょいと厄介なPICです。
そのことについては[第189回]に書きました。
ほとんどのPICは(高電圧書込モードの場合)Vddを先に立ち上げてからVppを高電圧にします。
PIC WRITER回路としてはそのほうが都合がよいですし実際合理的でもあります。
普通は電源をONにすることでフラッシュメモリに書き込まれたプログラムが起動します。
そのフラッシュメモリにユーザープログラムを書き込むときにはVppを書込電圧にすればプログラム書込モードになるという仕組みに無理はありません。
一方PICにはVpp電圧を与えないで普通のVdd電圧のままでプログラムを書き込むことができる低電圧書込モードがあります。
Vpp電圧回路が不要ですから簡便です。
しかし。
そのモードは危険なモードでもあります。
VddがONになったときにいきなりプログラム書込モードにエントリしてしまったら先に書き込まれていたプログラムが破壊されてしまう危険があります。
それを避けるために低電圧書込モードのためにはPGM端子が用意されています。
リセット(MCLR端子)よりも先にPGMをHにすれば低電圧書込モードになります。
高電圧書込モードにするにはVppを高電圧にすればよいのでPGMは使いません。
一般的なPICはそういう使い方になっています。
それで問題はないはずなのになぜかPIC16F627/628では高電圧書込モードにするためにはVddよりも先にVppを高電圧にしなければなりません。
そうするためにはVppの制御だけではなくてVddも制御しなければならないのでVdd制御回路が必要になります。
当初はそれが面倒なのでPIC16F627は後回しにしていたのですが、結局のところVdd制御回路も追加してPIC WRITERプログラムもそれを制御するように書き換えてPIC16F627にプログラムの書き込みを行いました。
ところがPIC16F627に続いてPIC16F84の書き込みプログラムを書いていく段階で前述の電源の投入順序を別にすればあとはPIC16F627とPIC16F84は同じ書き込みプログラムでいけることがわかってきました。
で。
それ以後はPIC16F84用の書き込みプログラムを完成させていく過程では当然のこととして電源の投入順序のところはVdd FIRSTとして作成してきました。
PIC WRITERプログラムについては細かいところですがあれこれ直したいところもあってPIC16F84用プログラムの元となったPIC16F627用の書き込みプログラムとは異なるところが出てきました。
PIC16F627用のプログラムもそれに合わせるために書き換えなければなりません。
ですが電源の投入順序のところ以外はPIC16F627用もPIC16F84用と同じでいけることは確認済みです。
ならばPIC16F64用のプログラムの電源投入部分のみをPIC16F627用に書き換えればPIC16F627用のプログラムになるはずです。
本来ならばそうすべきところなのですけれど、もしもPIC16F84用プログラムのままでPIC16F627にプログラムを書き込んでみたらどうなるでしょうか?
思いついたら何でも試してみるべきです。
とりあえずPIC16F84用の書き込みプログラムを使ってPIC16F627に対して書き込みテストをやってみました。
ええ。
Vdd FIRSTのままで。
そうしましたら、なんと。
普通にPIC16F627に書き込みができてしまいました。
WRITEもREADもそしてERASEもです。
その後もあれこれテストをしましたがVdd FIRSTのプログラムでPIC16F84と全く同じようにPIC16F627についても問題なくWRITE、READできています。
うむむむ。
するとあのPIC16F627/628のドキュメントは一体何なのだ。
思うに。
普通に考えればVpp電圧とPGMを使うことで問題はないはずなので実際にはそういうことでよいということなのかもしれません。
まあしかし。
PIC WRITER回路からPICを着脱するときにVddが印加されていないほうが安全だとも考えられますから最終的にどうするかはちょいと置くことにしてしばらくはVdd制御回路はこのまま付け加えたままにしておくことにします。
PICBASICコンパイラ[第211回]
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