パソコンをつくろう!(パソコン自作のすすめ)
組み立てキットを使って自作に挑戦!
[第294回]
●MEMORY1GBの怪(2)
この問題についてはもうこれ以上追求しないことにします、とそのように前回書きました。
でも。
諦めの悪い性分なのですよねえ。
なんとなくどこかひっかかったままで気持ちが悪いのです。
それで、実はもう少し試して確認したいことが出てきましたので、そのためにはまたハードディスクをクリアしてWindows98SEをインストールしなければなりません(ああ。この間から何回同じ作業をしているのでしょう)。
どうせまたWindows98SEのインストールをするのなら、前回のメモリ問題についてももう少し追求してみようという気になりました。
前回の書き方が悪くてメモリの1GBが問題なのか512MBが問題なのかがちょっとわかりにくかったかも知れません。
そこであらためて以下に前回の整理をしておきます。
Windows98のインストール時にマザーボードに積んでいるメモリが512MBを越えているとWindows98のインストールができない、という情報があります(本当か?今はそれをちょっと疑っています)。
とにかくそういうことなので今までマザーボードに積むメモリは512MBにしてWindows98SEのインストールをしてきました。
P4TSVについてもWindows98SEのインストールを繰り返してきたのですが、昨日までは特に問題はありませんでした。
ところが昨日になって(今までと全く同じ構成なのに)突然下記のエラーが表示されるようになってしまいました。
スタンダード:MS−DOSエクステンダ内の致命的エラーです。
この直前にたまたまちょっと考えるところがあってハードディスクにパーテーションを2つ作成したので、それが原因かと思いました。
そうだとするとエラーの原因はMBRの問題ではないかと思ったのですが、MBRを含めてクリアしてみても以後はこのエラーで止まってしまいます。
全く原因はわからないままだったのですが、駄目元でメモリを交換してみたところ、エラーが出なくなってしまいました。
ところがメモリを元に戻すとまた同じエラーが出てしまいます。
するとそのエラーはメモリに起因すると考えられます。
ところがエラーなくWindows98SEがインストールできてしまうメモリは確認してみたところ1GBでした。
そして今までまともにインストールできていたのに突然エラーが出るようになってしまったメモリは512MBだったのです。
さてそこで。
もう少し確認してみたいと思ったのは次の点です。
1)ハードディスクに複数のパーティションを作ったらエラーが出るようになったのはたまたま偶然そうなったのか、それともハードディスクに原因があるのか?
これはハードディスクを交換してWindows98SEをインストールしてみればわかるはず。
2)512MBのメモリで異常なエラーメッセージが出て、1GBのメモリではエラーが出ないというのはちょっとおかしい。
ひょっとすると512MBのメモリに不具合が発生したのではないか?
これも別のメモリと交換して試してみればわかるかもしれない。
ということで、その2点について確認してみました。
1)については別のハードディスクを使ってWindows98SEをインストールして確認してみました。
ハードディスクを交換してもやっぱり512MBのメモリではエラーが表示され、1GBのメモリではエラーが出ないでWindows98SEのインストールが最後まで正常に完了しました。
そのことから当初私が疑ったハードディスクに複数のパーティションを作ったことが原因ではないか、という疑いは晴れました。
やっぱり問題はメモリにあるようです。
そこで別のメモリ(512MB)に交換して試してみたのですが。
なんと。
やっぱり交換した512MBのメモリでも同じ異常なエラーメッセージが表示されてしまいました。
ということになるともとの512MBメモリの不具合ということではなくて、やっぱり512MBというメモリサイズに問題がありそう、という疑いが濃厚になってきます。
それというのも、メモリの型式が次の通りだったからなおさらです。
以前から実装されていて、突然エラーが表示されるようになった512MBメモリには、以下のシールが貼ってあります。
VDATA DDR333(2.5) 512MB
そのメモリと交換してWindows98SEが正常にインストールできた1GBのメモリには、以下のシールが貼ってあります。
SAMSUNG PC3200U−30331−E0 1GB DDR PC3200 CL3
そして、そして。
それらと交換してやっぱりエラーが出てしまった512MBのメモリは!
SAMSUNG PC3200U−30331−E0 512MB DDR PC3200 CL3
だったのです!
おかしいじゃありませんか。
全く同じメーカーの全く同じ系列のメモリで1GBだとエラーにならないが、512MBだと「致命的な」エラーが出てしまうなんて。
こうなると、もうメモリサイズの問題としか思えません。
あ。
本来は512MBのメモリでエラーが出るなんてことは無いはずです。
おそらくこのP4TSVマザーボードに固有のトラブルだと思います。
それはおそらくはそういうことだとして。
でもなんとかならないものか?
駄目元でBIOSをじっくり調べてみることにしました。
うーん。
よーわからんけど、これはなんじゃいな。
Advanced Chipset Featuresの中のMemory Hole At 15M−16Mというのがちょいと気になります。
現在はDisenabledになっています。
駄目元です。
ここをEnabledにしてみました。
こういうのをヤマカンと申します。
まさかのカンが当たってしまいました。
おお。
今までダメだった512MBメモリでWindows98SEがエラーなくインストールできてしまいました。
念のために上に書きました2種類の512MBメモリの両方で試してみましたが、全く問題なくインストールできてしまいます。
うむむ。
こいつだったか。
しかし、そもHole At 15M−16Mとは何者じゃ。
そういうときはGoogleさまにお聞きするのが一番です。
こんなサイトを見つけました。
えー!?
それじゃあEnabledにしたのは真逆のセッティング?
この解説によりますと、Enabeledにするとある種のISAカードが要求する1MB(1GBじゃありません)をそのカードに割り当てることができるのだそうです。
その代わりに本体のメモリからその1MBが差し引かれる(decrease by 1MB)だとか。
だめじゃあ。
おまけにマザーボードによっては15MB以上のメモリが使えなくなってしまう?
全然駄目じゃありませんか。
なので、ここはデフォルトのDisabledにしておくべき、とのご託宣であります。
誠にごもっともなのですが、どういう加減か、わがP4TSVマザーボードでは、そこをEnabledにしたところ、かえってまともになってしまったのですよねえ。
ま。
512MBから1MBぐらい減ったって別にどうってことはありませんし、ひょっとするとこれは問題のあるところを強制的に切除する外科手術(呪術?)みたいなものかもしれませんねえ。
うう。
ロボトミーか?
あな、おそろしや。
ところで。
Windows98(SEは別なのか?)は512MBを越えるメモリを積んでいるとインストールできない、というのは根拠のないガセネタかも知れません。
いえ。
あるいはそれはWindows98のことでWindows98SEなら良い、ということなのかも知れません。
現実に1GBのメモリを積んでいるP4TSVで全く問題なくWindows98SEのインストールができるということを繰り返し試して確認しました。
これはたまたまこのP4TSVに限ってのことなのか(なにしろ相当におかしいボードなので)、それともほかのボードでも同じことが言えるのか、じっくり確認してみたいと思います(うわあ。またWindows98SEのインストールをやるのかあ。ううう。夢でうなされてしまいそお)。
パソコンをつくろう![第294回]
2020.2.29upload
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