2022.5.13
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KL5C80A12マイコンボードの製作

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KL5C80A12はZ80互換の高速高性能8ビットマイクロコントローラです。
残念なことに数年前に生産中止になってしまいました。
しかし当社ではKL5C80A12を使った組込みマイコンボードはまだ健在です。
そのKL5C80A12を使ったND80Z3.5上位互換マイコンボードの製作記事です。
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[第78回]



●新ZBK開発セットのリニューアル(13)ROMWRITERを使う

今回はこれまでの総仕上げとして、ZBK開発セットのROMWRITERを使ってBASICプログラムをシステムROMに書き込んでみます。
ZBK開発セットのROMWRITERは[第70回]で紹介しました。
1MBROM27C1001専用のROMWRITERです。
下の写真のようにZBKボードの26pinコネクタと10pinコネクタ2個のオスコネクタ部分にROMWRITER基板裏側のメスコネクタを重ねるようにして差し込みます。

ROMWRITER基板の裏側の写真は[第70回]にあります
今までの回で説明しましたようにBASICプログラムはシステムROM(27C1001)の後半の空きスペースに書き込みます。
しかしそのシステムROMはZBKボードに実装しているので、そのままではそこにBASICプログラムを書き込むことはできません。
どうするかというと上の写真のように新しい空のROMをROMWRITERにセットして、まずはシステムROMの複製を作ります。

システムROMの複製をつくるためのコマンドが用意されています。
W1M Sです。

W1M S[Enter]を実行しました。
これでシステムROMの複製ができました。
ここにBASICプログラムを書き込みます。

BASICプログラムの書き込みコマンドはW1M Bです。

サンプルとして[第72回]で使ったIOTEST.TXTをROMに書き込みました。
/LOADコマンドでIOTEST.TXTをLOADして、念のためにHELPコマンドでプログラムのサイズと変数領域のサイズを確認しました。
そのあとでW1M B[Enter]を実行しました。
BASICプログラムと変数領域のサイズが標準的なサイス($8000を越えないサイズ)の場合には上の画像のように何も特別の操作をする必要はありません。
ただW1M B[Enter]と入力するだけでBASICプログラムがシステムROM(複製したROM)の所定のエリアに書き込まれます。

新たに作成したROMを実装してスタンドアローンでBASICプログラムを実行させました。

ZBKボード(ZB28K)からシステムROMを外して代わりに今作成した複製ROMを実装しました。
システムROMに追加書き込みしたBASICプログラムをパワーONで単独実行するためにUSBIFボードは外しました。
上の写真は単独実行のためのショートピンをセットしてパワーONしたところです。

今回は本来の使い方の説明としてZBKボード(ZB28K)にROMWRITERをセットしてシステムROMの複製の作成とBASICプログラムの追加書き込みの実際を説明しましたが、ND80KL/86やND80KL/86US(ともにKL5C80A12版)でも全く同じ使い方でシステムROMの複製の作成やBASICROMの追加書き込みをすることができます。

KL5C80A12マイコンボードの製作[第78回]
2022.5.13upload

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