[プチ連載です]
Legacy8080用オプションボードの製作
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葛Z術少年出版様からLegacy8080用のオプションボード製作の依頼を受けました。
そのボードには電流制限素子(ポリスイッチ)をつけることになりました。
そこで…。
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[第8回]
●トランジスタ電流制限回路(5)
さて。
問題はトランジスタによる電圧降下です。
それが、出力トランジスタ単独での値なのか、あるいは逆さにぶらさがったトランジスタが少しは動作していて、それが影響しているのか、そのあたりのところをまずはっきりとさせておきたいと思います。
これは[第6回]でお見せした写真です。
出力トランジスタのエミッタとコレクタの間の電圧を測ってみたところ、0.327Vでした。
で。
こんなことをやってみました。
出力トランジスタ単独で、同じことをやってみました。
0.354Vです。
ちょっと値が違いますが、素子のばらつきということもありますでしょうし、大体こういういい加減なテストのやり方ははダメですね。
さきほどの写真では出力に負荷として51Ωをつないでいるのに、今回は100Ωを並行に2本つないでいます。
ま、でも、とにかくこの電圧降下は出力トランジスタ単独のものだと考えてもよろしいでしょう。
今までの私のトランジスタに対する認識からすると、この値(コレクタエミッタ間飽和電圧)はもっと小さいものだとばかり思っていました。
A1015といえばC1815と並んで小信号用としては最もポピュラーなものでありますだけに、…。
む?
小信号用?
おお。
ひょっとしたら。
2SA1015のデータシート(部分)です。
[出典]TOSHIBA 2SA1015 DATASHEET
絶対最大定格が150mAなのですよねえ。
この石で電源制御用として80mAとか100mAとかも流すというのは目的外使用ということなのでありましょう。
ま、それは当初からわかっていたことなのですが、とりあえずのテストということで使ってみたのでしたが。
おお。
コレクタエミッタ間飽和電圧が最大で−0.3Vになっています。
なるほど。
これは私の認識不足でありました。
そういうことならば。
こういう回路に適したトランジスタを使えばよい、ということになります。
これなどがよさそうではありませんか。
2SA1020です。
[出典]UNISONIC TECHNOLOGIES CO.,LTD 2SA1020 DATASHEET
Vceは−0.5Vと大きいようですが、それはIc=1A(!)のときです。
100mAとか200mAならばもっと小さい値が期待できそうです。
さっそく入手して試してみました。
おお。
なんと。
Ic=80mAのとき、Vce=63.8mVではありませぬか。
A1015の1/5です。
これは期待できそうです。
2SA1020のところを拡大しました。
Legacy8080用オプションボードの製作[第8回]
2016.7.13upload
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