2016.8.11
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[プチ連載です]
Legacy8080用オプションボードの製作

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葛Z術少年出版様からLegacy8080用のオプションボード製作の依頼を受けました。
そのボードには電流制限素子(ポリスイッチ)をつけることになりました。
そこで…。
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[第20回]


●TTA008Aを使う(2)

前回お見せした写真は撮り方が悪くてメーターの指針が見にくかったので、今朝になりましてからもう一度撮り直して写真を入れ替えました。
ついでにメーター部分を拡大した写真も追加しました。

さて。
前回はTTA008Bに放熱板をつけて、それでめでたしめでたし、で終ったのでしたが。
これも今朝になりましてから、ちょっと詰めが甘いことに気が付きました。
放熱板をつけたから、それで大丈夫だろう、というのはちょっと乱暴です。
本当は放熱板の選定もしっかりやらなければいけないのですよね。
実際のところ、昔使っていた小型の放熱板が残っていたので、それを使っただけですから、いい加減といえばいい加減な話です。
それで写真を取り直したついでに、ちょいと放熱板にさわってみました。

熱いじゃありませんか。
これは25℃なんてもんじゃありませんよ。
ちょっとさわっただけでじわっときますから、かなり熱いです。
素手じゃ持ってられませんね。
火傷してしまいます。
多分50〜60℃くらいはありそうです。
一体何度くらいあるのでしょう。

おお。
思い出しました。
よいものがありましたよ。
先日秋月でデジタルマルチテスターを購入しましたが、なんだかいろんな機能がついていて、確かそのなかに温度センサーもあったような…。

ひっぱり出してきて確認しましたら、やっぱり温度計機能もついていました。
さて。
うまく使えるでしょうか。

とりあえず放熱板の表面温度を測ってみました。

おお。
61℃もありました。
熱いはずです。

放熱板に温度センサーの先端をあてているところを拡大しました。


今度はトランジスタと放熱板を固定しているネジの頭の部分を測ってみました。
ここならトランジスタのパッケージの温度とそんなに違わないでしょう。

68℃ありますね。

ちょっと見にくいですけれど、温度センサーの先端をネジの頭にあてています。


さて、そういうことになりますと。
前回TTA008Bのデータシートで確認したコレクタ損失の最大値10Wは、そのまま使うわけにはいきません。
なんたってそれはトランジスタのパッケージ温度が25℃のときの値だからです。

そこで再度データシートを確認してみました。

[出典]鞄月ナ TTA008Bデータシート

グラフを見ますと75℃のときの許容コレクタ損失は6Wになっています。
前回のテストで見ていただきましたように、出力ショート時には約500mA流れますから、そのときのコレクタ損失は
5(V)×0.5(A)=2.5(W)
ですから、十分6W以内です。

こんどこそ、ほんとに、めてたしめでたし、でした。

Legacy8080用オプションボードの製作[第20回]
2016.8.11upload

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