2015.10.17
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新製品の紹介(プチ連載です)
周波数カウンタ組立キット

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たまにはちょいと息抜きで小品も作ってみたいものです。
簡単にチョイチョイと…。
でも、なかなかそうは簡単にはいかなくて、いつものごとく回を重ねてしまうことになるのかも…。
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[第27回]


VM39S5G回路

秋月から購入した超高精度温度補償型水晶発振器VCTCXO(12.8MHz±1ppm)VM39S5Gは掛け値なしの優れものであることが、このところずっと検証をしてきて明らかになりました。
優れものなのですけれど難を言いますと、出力電圧が低い。
秋月のホームページのVM39S5Gの仕様によりますと出力は1Vp−pと書いてあります。
1Vは余りに低いです。
そのままではHCロジックの回路にはとても使えません。
増幅回路を通して出力電圧をTTLレベルまで大きくしなければなりません。
増幅回路としてはいろいろ考えられるでしょうけれど、コストからいっても手軽さからいっても、トランジスタ増幅回路の右に出るものはありませんでしょう。

というわけでトランジスタを使って信号増幅回路を工夫したのでありますが、もともとアナログ回路は余り得意ではありません。
12.8MHzなどという高い周波数はちょっと扱いに窮します。
高周波がご専門の方などは数百MHzなどという恐ろしい周波数をいともことなげに扱っていらっしゃるようですが、実に驚嘆に値します。
で、まあ、なんとかこんなものかな、というあたりまで工夫できて、このところずっと書いておりますように、なんとかものの役には立つ程度の回路にはなったようです。

で。
忘れてしまわないうちにいつものごとく備忘録代わりに記事として書いておくべく資料の整理に入ったのでありますが。
ちょいと調べ物をしておりましてたまたまVM39S5Gをお使いになったという方のホームページが目にとまりました。
こちらの記事です↓
VM39S5G(VCTCXO)を使ってみた - 2 - 電源電圧と出力レベル
そこで紹介されておりました回路は、私があれこれ試行錯誤して考えたものよりもはるかにまともな回路でありました。
なるほど。
というわけで、ありがたくそのまま使わせていただくことにいたしました。
感謝、です。

回路図では74HC00で受けていますが、他にもHC00を使う目的があったためそれを利用しただけで、HC00を使わなければいけないということではありません。
カウンタに入力する前にちょっと波形整形しておくほうがよいという程度の目的ですからHC04などでも全く構いません。

実際に上の回路をそのまま組んで波形をオシロで確認してみました。
回路図の(A)(B)(C)が測定ポイントです。

上(CH1)が(A)VM39S5Gの出力波形です。
なるほど1V程度しかありません。
下(CH2)が(B)2SC1815のコレクタ出力の波形です。


上(CH1)は(A)VM39S5Gの出力波形です。
下(CH2)が(C)74HC00の出力波形です。
なぜか6Vを超える出力になっています(?)

悪戦苦闘のあとが残る基板で波形を観測中です。


周波数カウンタ組立キット[第27回]
2015.10.17upload

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