8080マイコンをつくろう!(TK−80完全復活!)
なんと8080です!
もちろん、BASICからCP/Mまで、できます!
36年の時を経ていまよみがえる8080CPUマイコン組立キット!
なんたってはるか昔の生産中止品を集めて作る組立キットです。
生産前から堂々予告です。
入手できなくなったら即生産終了!売り切れ御免!
[第4回]
●8224 STSTB
前回は終わりのところでIOR、IOWなどの制御信号を作るためにSTSTB信号が使われるらしいということを書きました。
STSTBは8080Aから出されるのではなくて[第2回]で説明しました8224から出力されます。
下は8224Datasheetの中でSTSTBについて書かれている部分です。
[出典]Intel Corporation:8080 Microcomputer Systems User’s Manual(1975)
英語を読むと頭痛がしてくる、という方のために。
上記の意訳です。
8080Aは各マシンサイクルの始まりの部分でステータス情報をデータバスに出力します。
その情報によってそのマシンサイクルがどのような動作をするサイクルなのかを知ることができます。
CPUから出力されるSYNC信号とφ1クロックとから作り出されるロウアクティブ信号(STSTBのこと)によって、マシンサイクルの初期に出されるステータス情報が確実になる最も早いタイミングをとらえることができます。
STSTB信号は8228にダイレクトに接続されます。
ということで、どうやらSTSTBは8228に直接接続されることで効果を発揮するようです。
●8228
そしてこちらが8228です。
[出典]Intel Corporation:8080 Microcomputer Systems User’s Manual(1975)
8228は8080AとROM、RAM、I/Oとを組み合わせたマイクロコンピュータシステム向けに設計されたワンチップのシステムコントローラ兼バスドライバです。
てなことが書いてあります。
こちらは8228の端子接続とブロック図です。
[出典]Intel Corporation:8080 Microcomputer Systems User’s Manual(1975)
下は8080Aと8228の接続について説明している図です。
[出典]Intel Corporation:8080 Microcomputer Systems User’s Manual(1975)
この図では8080Aのデータバスは直接メモリやI/Oに接続するのではなくて、一旦8228に接続して、8228の外側がメモリやI/Oと接続するデータバスになっています。
そしてMEMR、MEMW、IOR、IOWも8228から出力されています。
どうやら8228は8080Aを補完する目的で作られたLSIのようです。
もちろん8080Aを直接メモリやI/Oに接続することができないというわけではありません。
その昔当社がTK−80ソフトウェア互換ということで売り出した8080マイコンキットND80は8228を使わず8080に直接メモリを接続していました。
できるだけコストを下げる工夫をするなかで、当時高価だったLSIを少しでも使わないで済ませたいと思ったからです。
しかしそうすることにはどうしても無理が伴いますので、今回36年ぶりに製作する8080マイコン組立キットは当時のTK−80と同じように8228も使います。
次回からいよいよ具体的な回路の説明にかかります。
8080マイコンをつくろう![第4回]
2016.3.16upload
2016.3.17追記
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