PIC−USBIO using BASIC
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USBインターフェースを内蔵したPICを使ってWindowsパソコンで外部回路を制御するための各種I/O基板の製作記事です。
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[第114回]
●PICUSBIO−03(63)Timer2(12)ハーフブリッジPWMモード
前回まではシングルPWMモードについて説明してきました。
今回はハーフブリッジPWMモードです。
ハーフブリッジPWMモードと後で説明する予定のフルブリッジPWMモードはともにいろいろな回路の制御に応用されます。
前回まで説明してきましたシングルPWMモードも回路の制御に利用されることについては同じですがハーフブリッジPWMモードおよびフルブリッジPWMモードはより複雑な制御に利用されます。
ハーフブリッジPWM回路やフルブリッジPWM回路は専用のコントローラICを使うことが一般的のようです。
その専用コントローラの役割を肩代わりすることもできるようにしたのがPICのハーフブリッジPWMモードとフルブリッジPWMモードということのようです。
しかしPICだけでコントロール回路を構成することは無理でPWM出力端子の外側にバッファ、パワートランジスタなどの回路が必要になります。
下はPIC18F13K50/14K50のDATA SHEETからのコピーです。
[出典]Microchip Technology Inc. PIC18F13K50/14K50 Data Sheet
ハーフブリッジPWMモードでは2つの端子がプッシュプル負荷のための出力に使われます。
PWMパルスはP1A端子から出力され、それとコンプリメンタリ(相補的)なPWMパルスがP1B端子から出力されます。
コンプリメンタリプッシュプル回路はトランジスタ回路などでもよく使われます。
ハーフブリッジPWMモードではP1CとP1D端子は使われません(端子を共用しているI/O入出力などに使うことができます)。
FIGURE14−7はハーフブリッジ回路のサンプル回路です。
FIGURE14−7の下側の図はハーフブリッジモード出力でフルブリッジ負荷をドライブすることができるというサンプル回路です。
右上のFIGURE14−6はハーフブリッジPWM出力波形のサンプルです。
P1AとP1Bはコンプリメンタリ(相補的)な出力として働きます。
P1Aがアクティブな期間はP1Bが非アクティブでP1Aが非アクティブな期間はP1Bがアクティブになります。
ところが単純にそうなっているのではなくてこの図を見るとDead−Band Delyと書かれた部分があります。
図の左側の説明文によると、ハーフブリッジ回路でP1AとP1Bのアクティブな出力が切り換わるときに(短い期間)両方のパワー素子が同時にONになってショートする(可能性がある)のを防ぐためにプログラマブルなDead−Band Delyを使うことができる、と書かかれています。
Dead−Band Delyは後ほど試してみるつもりです。
FIGURE14−6にはもうひとつ気になるところがあります。
Note 2:Output signals are shown as active−high.
と書いてあります。
その波形図は今までシングルPWMモードで使ってきたものと同じだと考えていました。
P1Aがactive−highでP1Bがactive−lowです。
それとどこが違うのでしょう。
これはCCP1CONを確認してみなければいけません。
下は何回もお見せしておりますCCP1CONについてのドキュメントです。
[出典]Microchip Technology Inc. PIC18F13K50/14K50 Data Sheet
bit7−6でPWMモードの選択をしています。
今までのシングルPWMモードは00でした。
今回のハーフブリッジPWMモードはここを10にします。
おお。
書いてありますね。
P1AとP1Bはdead−bandとともに変調されます。
なるほど。
P1CとP1Dは(使われないので共用している端子は)ポート入出力端子として使われます。
そこはよいのですが。
bit3−0の設定はどうなるのでしょう?
さきほどのFIGURE14−6のNote 2:の説明と上記のbit7−6の説明を合わせて読むとハーフブリッジPWMモードではbit3−0は1100にすべき、と考えられます。
それでよいのかどうか、いつものようにプログラムを書いて試してみることにします。
それは次回にて。
PIC−USBIO using BASIC[第114回]
2022.11.29upload
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