2023.5.26
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PICBASICコンパイラ

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まるでインタプリタ。でもコンパイラです。超カンタン超シンプルです。
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[第26回]



●PICBSコンパイラボードについて

PICBASICコンパイラボードについてこのところソフトウェアの機能を中心に説明をしています。
ひょっとして今回の連載のひとつ前の連載記事で紹介していますPICUSBIOボードとの違いがいまひとつよくわからないとお思いの方がみえるかもしれません。
そこでまだもう少しソフトウェアについて説明を続けなければならないのですけれど、このあたりであらためてPICBASICコンパイラボードの特徴について簡単にまとめておくことにします。

実はそのソフトウェアについて取り掛かった当初は手作りというかプロトタイプ、試作仕様で少しずつ機能を付加してきたのですが、ここへきて本格的に組み上げるところまできました。
そこでここ数日、今まで試作的に作ってきたPICBASICコンパイラプログラムを一度壊してしまって土台から組み直す作業にかかっています。
頭の中では大まかなソフトウェアの設計図はできているのですが、それを実際に動くようにするのはなかなかに大変な作業です。
どうしてもホームページを書くのは後回しになってしまいます。

ということでやっと書き始めたものの今回もほんの少し書くだけで終ってしまいそうです。
一度で書ききれないところはまた時間をみつけて補足していきたいと思います。

それで。
PICUSBIOボードとPICBASICコンパイラボードの違いについてなのですが。
ハード面から見た限りではPICUSBIOボードと変わらないように見えます。
ことにこのところの説明のようにBASICのサンプルプログラムを作ってそのテストをしているところなどどこが違うのかよくわからないように感じてしまうかも知れません。
BASICプログラムの開発やデバッグなど、あるいはテスト動作などはWindowsパソコンとUSB接続して行ないますから以前のPICUSBIOボードと同じように思えてしまいます。

大きな違いは機能の違いにあります。
PICUSBIOボードはその名前の通り、WindowsパソコンとUSB接続することでしか機能することができません。
PICUSBIOボードはWindowsパソコンとUSB接続することによって、Windowsパソコンの外部IOとして働きます。
一方のPICBASICコンパイラボードもWindowsパソコンとUSB接続することでBASICプログラムの開発、デバッグ、動作テストを行ないます。
しかしそれはあくまでPICプログラムを作るための手段としてWindowsパソコンを利用しているので最終的な目的ではありません。
そこのところが大きく異なります。
PICBAICコンパイラの目的はPICにマシン語のプログラムを書くことによって「普通のPICの使い方」をすることです。
PICBASICコンパイラを使って目的通りのプログラムをPICで動作させることができるまでの間はPICUSBIOボードと同じようにWindowsパソコンとUSB接続してデバッグ作業などを行ないますが、そのプログラムが完成したらそのPICボードをWindowsパソコンと切り離して電源をONしたならば。
そのPICボードはなんと単独で動作するのです!

PICのプログラムといえば大抵はPIC用のCコンパイラを使うのが定番とされているようです。
それだけでちょいと敷居が高いと思われるのではありませんか。
それだけではなくてPIC開発専用の開発環境MPLABもほとんど必須のようです。
以前はMPLAB IDEでしたが近年はMPLAB Xなんだそうですね。
そしてそして。
PICプログラムに欠かせないものがPICプログラマ(PICライター)です。
これが近年の円安と半導体不足のせいで結構高価になってちょいとためしにPICでもさわってみようかというレベルではなくなってきています。

さらにさらに。
ネット上や参考書にあるような簡単なLEDチカチカ程度のサンプルプログラムならばともかくとして、仮にも本格的に実際の応用回路を組んでそのためのPICプログラムを作るとなるとおそらくはとてもハンパな努力では済みますまい。
相当に苦労することを覚悟しなければならないと思います。
そういうためのデバッグツールとしてMPLABにはシミュレータの機能がついているのだそうでありますけれど。
そんなものが本当に役に立つのでありましょうか。

近年は何かと言うとシミュレータばやりのようですけれど、そりゃあターゲットの回路がプッシュボタンとLEDだけということでしたらシミュレータでもよいのかもしれませんけれど。
おもちゃじあるまいし、本当に作ろうと考えているPICの回路はそんなもんじゃないのではありませんか?
それ、シミュレートできます?

なんで皆様方はそんな面倒なことを考えたりなさるのでしょうか。
考えている回路の通りにPICをそこに組み込んでしまえばよいじゃありませんか。
ええ。
PICBASICコンパイラならそれがフツーにできてしまいます。

ターゲットの回路とPICを普通につないでそのPICをPICBASICコンパイラシステムとしてWindowsパソコンにUSB接続すればよろしいのです。
それだけでそこで書いたBASICプログラムはその場でPICのマシン語コードに翻訳してPICに書き込んでただちに実行させることができてしまいます。
期待したように動作しなければ期待した動作になるまで何回でも繰り返してBASICプログラムを直してやり直すことができます。
あるいは途中の値をPRINT文で表示させてみるとか、STOP文を挿入してPICを途中で停止させて出力の状態を確認してみるなど、もう自由自在です。
毎回当ホームページの記事としてそのあたりの動作の様子を紹介しておりますのであらためて過去記事を参照してみてください。
単にソフトウェアとしてのBASICプログラムが動いているだけのように見えますけれど、全部実際にターゲットのPIC(今のところPIC18F14K50)にマシン語に翻訳したプログラムが書き込まれてそこでただちに実行された結果が表示されているのです。

特筆すべきはPICプログラマ(PICライタ)が不要だということです!
これは便利ですよ。
一度使って見ればその便利さを体感することができます。
ことほど左様に、とにかくPICBASICコンパイラはとっても便利なのです。

時間が無くなってしまいました。
今回書ききれなかったことなどにつきましてはまた時間をみつけて補足することにいたします。

PICBASICコンパイラ[第26回]
2023.5.26upload

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