KL5C80A12マイコンボードの製作
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KL5C80A12はZ80互換の高速高性能8ビットマイクロコントローラです。
残念なことに数年前に生産中止になってしまいました。
しかし当社ではKL5C80A12を使った組込みマイコンボードはまだ健在です。
そのKL5C80A12を使ったND80Z3.5上位互換マイコンボードの製作記事です。
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[第48回]
●写真を送っていただきました
ND80KL/86(KL5C80A12版)組立キットをご購入いただいたお客様から写真を送っていただきました。
以前にご購入いただいた新独立化キットと組み合わせて動作中の写真です。
写真ではほとんどかくれていて見えませんが、独立化キットの基板はND80KL/86本体ボードの下に重ねるような形で固定してみえるようです。
写真をお送りいただいた大阪府のM様。
きれいな写真をお送りいただき有難うございました。
M様からは写真をお送りいただくとともに、いくつか気が付いた点についてご指摘いただきました。
プログラムを作っていく過程でテストをして確認をしながら進めていくのですが、自分では気が付かないで見過ごしてしまうこともよくあります。
お客様に実際に使っていただくことで気が付くことも沢山ありますので、何かお気付きになられましたら、お手数でもメールにてご指摘いただければ有難いです。
M様からいただいたご指摘です。
(1)RTCは、新独立化セットへ取付けたときは時間、日付がセットできず、ND80KL/86基板上へ取付けると正常にセットできました。
これは気が付きませんでした。
新独立化セットの上にRTC(時計回路)があって、それと全く同じ回路がND80KL/86本体ボード上にもあります。
回路がダブッていますから、説明書ではどちらかのRTCをICソケットから外してください、と書いています。
ところがM様からのご指摘ではRTCを新独立化セットに取り付けたときは日時の設定ができず、ND80KL/86本体ボードにRTCを実装すると日時の設定ができる、とのことです。
さっそく確認してみましたところ、ご指摘の通りでした。
よくよく考えてみると回路に問題がありました。
実装していなくてもRTC回路から読み出すときには両方のゲートがONになって信号がぶつかってしまいます。
短時間なので壊れることはありませんが、データの信号レベルが影響を受けます。
独立化セットのRTCはCPUから遠くにあるので、ND80/KL86ボード上のゲート出力に邪魔されてうまくアクセスできないのだろうと思います。
ということですので、ND80KL/86と新独立化セットを接続して使うときは、RTC(DS1307)はND80KL/86に実装して、新独立化セットには実装しないようにしてください。
(2)BASICにエントリしても7セグメントLEDが消灯しません。
これは説明不足でした。
ND80Z3.5は7セグメント表示をDMAで行なっています。
USB接続しているときとか、独立化セットと接続して画面表示をしているときには、DMAは邪魔なだけなのでLED表示を禁止しています。
ND80KL/86ボードは7セグメント表示はPICが行いますので、画面表示モードでもシステムプログラムの実行に影響はありません。
なのでPICに勝手に表示させたままにしてあります。
(3)MONコマンドでましん語モニタプログラムへ戻らない。
これも気が付きませんでした。
これは次のバージョンアップのときに直すことにします。
それまではMONコマンドではなくてリセット(5×5キーのMONキー)で対応してください。
(3)に関連して
MONコマンドではERR:93が出ます。
そのあとでDIRコマンドを使うとERR:91になりますが、BASICは普通に使えます。
うーん。
MONコマンドのプログラムがSDカードプログラムの作業エリアを壊してしまうようです。
申し訳ありません。
MONコマンドは使わないということで対応をお願いいたします。
M様。
ご指摘有難うございました。
今後ともご支援ご鞭撻をお願いいたします。
KL5C80A12マイコンボードの製作[第48回]
2018.11.5upload
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