2018.2.2
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KL5C80A12マイコンボードの製作

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KL5C80A12はZ80互換の高速高性能8ビットマイクロコントローラです。
残念なことに数年前に生産中止になってしまいました。
しかし当社ではKL5C80A12を使った組込みマイコンボードはまだ健在です。
そのKL5C80A12を使ったND80Z3.5上位互換マイコンボードの製作記事です。
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[第11回]


●2回目の試作基板

当テーマとしては1年1ヶ月ぶりの更新です。
こんなに長い間お休みすることになるとは全然思っていませんでした。
前回([第10回])をUPしましたのが2016年12月28日ですから完全に1年以上間が空いてしまいました。
でもその間全く何もしなかったわけではありません。
わずか10回連載しただけで休止してしまいましたので、さしたる情報はお伝えせぬままになっていたのですが、実際にはND80Z3.5のシステムプログラムを若干手直しして、それでZB3BASICが走るところまでの動作確認を終えています。
またハードのほうも、[第2回]でお見せしましたように相当にスパゲッティ状態でしたので、2回目の試作基板も作ってしまいました。

実はその2回目の試作基板が出来上がってきたのが1年前、昨年の1月だったのですが、そのころからマイコン独立化セットのほうに気持ちが走ってしまい、2回目の試作基板はパーツを実装するところまではやったものの、実際の動作テストには入らないまま1年が過ぎてしまいました。
なにしろ何回も書いておりますように昨年はずっと超多忙でとても落ち着いて試作回路を検証するなどという余裕はありませんでした。
こうしております今も相変わらず納期のせまった仕事をかかえておりますし、もうじき改良版MYCPU80のプリント基板が出来上がってくるころです。
それが出来てきましたら、あの巨大基板をとりあえず1枚実際に組み上げてちゃんと動作するかどうかを確かめてみなければなりません。
季節は真冬の真っ只中ですけれどまたしばらくはホットな日々が続きそうです。
そういう状況ですので、せっかく連載を再開しても、また再度休止することになってしまうかもしれません。
しかし今度はこのボードももういい加減に仕上げて皆様にさわっていただけるようにしなければならないと思っておりますので、せめて何日か毎にでもUPしていきたいと思っております。

それで、現在の状況なのですが。
先月の末までいろいろかかえておりましたあれやこれやの作業などが一段落つきましたので、今しかないということで、その2回目の試作基板の検証にかかったところです。
なにしろ1年もの間、ほとんど手をつけないままで来てしまいましたので、何をどこまでやったのかを思い出すのが一苦労でありました。
ノートも確認してみたのですけれど、さしたることは書いておりません。
回路図も途中半端ならば、2回目の試作基板の作図についてもメモらしきものも残っておりません。
怠慢もいいところです。
そういうところの整理からはじめたものですから、実際に動き出すまでにたっぷり時間がかかってしまいました。

こちらは[第2回]でお見せした1回目の試作基板です。

この時点ではRTC(リアルタイムクロック)をCPU基板の上に実装するつもりでした。
リアルタイムクロックはもう面実装しかないと思っていましたので、どうせCPU(KL5C80A12)も面実装なのだからということで、一緒に載せてしまうつもりでした。
この写真では小さくて見にくいですけれど、CPU基板に実装しているのはRTC4543SAです。
またこの時点ではRAMとしては628128または628512を想定していました。

そしてこちらがやっと動き出した2回目の試作基板です。

まだテスト中なのでLEDに遮光フィルムを貼っていませんからちょっと見にくいですけれど1234AbCdと表示しています。

上にも書きましたように、RAMは32pinDIPタイプの628128か628512を使うつもりでした。
どちらも製造中止になってから随分経っていますので、入手がなかなか難しくなってきています。
そういうこともあって、どうしようか迷ったのですけれど、どうせCPUは面実装なので、その部分は別基板として完成基板で提供するつもりですので、それならばRAMも別基板にして完成基板で提供すればよいじゃないか、という考えに落ち着きました。
今は試作テストですからとりあえずは葛Z術少年出版様のLegacy8080用のRAM基板を利用しています。
製品として提供することになりましたら、RAM基板も新しく作ります。

この試作基板を製作した時点ではリアルタイムクロックはRTC4543SAを使うつもりだったのですが、その後に8pinDIPのDS1307という何とも有り難いそれこそ思わず泣けてしまうRTCの存在を知ってしまいましたので、断然そちらに乗り換えてしまいました。
2回目の試作基板が出来てからの変更ですので写真にありますようにRTCの部分はジャノメ基板で追加しています。

さてそれで、2回目の試作基板の動作確認の進行状況なのですが。
現在悩ましいところで止まっています。
TK−80モニタの動作は特に問題はないのですが、ND80Zモニタで起動しようとすると誤動作してしまいます。
1回目の試作基板ではちゃんと正常に動作します。
1回目の試作基板と2回目の試作基板の相違は、前者がRAMとして628128を使っているところを後者は512KBのIS61C5128を使っているところです。
ROMアドレス部分の裏にもIS61C5128が存在することになります。
どうやらそのあたりの回路に何か問題がありそうだと考えているのですが、さてどうしたものか目下のところ思案中です。

KL5C80A12マイコンボードの製作[第11回]
2018.2.2upload

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