2024.3.9
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トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第427回]



●オープンコレクタ(2)

前回からの続きです。
前回はトランジスタのオープンコレクタについてテストをしました。
まずテストをしたのは下の回路です。

オープンコレクタの弱点はトランジスタがOFFになったときにプルアップ抵抗がついていても立ち上がりが遅いということです。
上の回路で前回テストした結果、出力の立ち上がりは2μs近くも遅延しました。
ところが回路にちょっと手を加えたところ立ち上がりが劇的に速くなりました。
下は前回もお見せしたそのときの出力波形の画像です。

立ち上がりの遅延は1/2Vccのあたりで25ns程度になりました。
驚異的な改善です。
何をしたのかと言いますと。
それが下の回路です。

トランジスタのベース抵抗に22pFのコンデンサを並列につけただけです。
このコンデンサのことをスピードアップコンデンサと言うそうです。
スピードアップコンデンサについては[第21回]で書いています。
ところがそのときは2N7000のオープンドレイン回路での立ち上がりを速くするために2SA1015を使うというアイデアを思いついてその2SA1015のためにスピードアップコンデンサを使う、という方向に話が進んでいってしまいました。
2SA1015(PNPトランジスタ)でスピードアップコンデンサが効果的ならば2SC1815(NPNトランジスタ)でも同じように効果的に働くのではと類推できるはずで、実際にその後に2SA1015と2SC1815を組み合わせて使うトランジスタロジック回路では2SA1015だけではなくて2SC1815にも同じように22pFのコンデンサをベース抵抗に並列に入れて使うようにしてきました。
しかし。
2SC1815のベースにスピードアップコンデンサを入れればオープンコレクタ回路で出力の立ち上がりを速くするのにも役立つはずという認識は私の頭からすっかり抜け落ちてしまっていたようです。
どうしようもない固定観念と言いますか、オープンコレクタは速度が遅くて使えないもの、という観念に支配されてしまっていたようです。
われながらなんとも情けないの一語に尽きます。

下は動作テスト中の写真です。

右上がテスト回路基板です。
左下はクロック発生回路基板です。

テスト回路はトランジスタ組立キット基板のTR04回路を利用しました。


オープンコレクタについてはこれで終わりではありません。
まだ続きがあります。
次回に続きます。

トランジスタでCPUをつくろう![第427回]
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