2024.2.22
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トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第422回]



●「TR74」プリント基板の製作

また何日か間が開いてしまいました。
前回でやっとバイナリカウンタ回路の改良作業が終りましたのでしばらく棚上げになっておりましたPICBASICコンパイラボードの作業に戻ろうとしたのですが。
久し振りに記憶を掘り起こしつつトランジスタロジック回路について考えたこの機会を逃さずもうひと頑張りやっておくべきと思い直しました。
今やっておきませんとまた忘れてしまいます。
もっともPICBASICコンパイラボードのほうも早く戻らないと忘れてしまいそうですけれど。
なかなかにやっかいなことです。

それで。
久し振りにトランジスタロジック回路について考えているうちに何点かロジック回路基板の製作を思い付きました。
思い立ったが吉日であります。
さっそくその製作にとりかかってしまいました。
今回はまず最初に製作した回路についての紹介です。
このところ書いてきましたのはバイナリカウンタの回路です。
その基本回路はD型のフリップフロップです。
LSTTLの型番ですと74LS74になります。
ですので回路の名称もTR74にしました。
74LS74は1個のICに独立したD−FFが2回路入っています。
TR74も1枚の基板に独立したトランジスタ回路を2回路載せました。
74LS74と同じようにCLR付きですがPR(プリセット)はありません。
下が1回路分のTR74回路図です。



74LS74はエッジトリガです。
クロックの立ち上がりエッジでデータをラッチします。
前回までのところで書いてきましたようにトランジスタ版バイナリカウンタ回路のトリガパルスは幅の狭いパルスですけれど厳密に言えばエッジトリガではなくてレベルトリガです。
ですけれどクロック発生回路(回路図の下の方にある回路)でクロックの立ち上がりで発生させるパルスは50ns〜150nsの短い幅のパルスですからまあ近似的にレベルトリガということにしてもよいのではと思います。
ちなみに74LS74だってクロックの立ち上がり前に25ns、立ち上がり後に5nsのホールドタイムが必要ですから言ってみれば30nsのパルスでラッチしているようなものです。
バイナリカウンタ回路では1クロック前のQ_をDに入力することでカウンタ動作を行ないます。
前回までのカウンタ回路では「1クロック前」のQ_を得るためにQ_出力の後にCRの遅延回路をつけています。
それと同じようにその遅延回路をDに接続してしまうとD−FFではなくてバイナリカウンタになってしまいます。
ですからQ_の遅延回路はDには接続してありません。
カウンタ回路として使うこともできるようにQ_には遅延回路付きの出力と遅延回路なしの出力の2出力を用意しました。
実はこの回路を利用することでシフトレジスタ回路が作れるのではないかということを思いつきました。
それは基板が出来てきたら試してみるつもりですが、とりあえずそれも想定した回路にしてあります。

こちらがTR74基板のアートワーク図です。



1回路あたり17トランジスタです。
それが2回路ですから34トランジスタです。
TR00基板は16トランジスタですから今回の基板はサイズは同じですが搭載しているトランジスタ数はTR00の倍以上になります。
昔はトランジスタラジオのことをトランジスタ数を示して5石スーパーとか7石スーパーなどといいました。
それにならえばTR00は16石、TR74は34石ということになります。
ちょいとかっこいい感じですね。

トランジスタでCPUをつくろう![第422回]
2024.2.22upload

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