2020.5.12
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トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第246回]



●TR126(3 STATE BUFFER)

TR126は74HC126のトランジスタ版です。
74HC126は1個のICに3 STATE BUFFERが4個入っています。
それと同じで「TR126」も1枚のプリント基板に3 STATE BUFFERを4回路載せています。
下はそのうちの1回路の回路図です。

普通のバッファは出力が2値です。
入力がHなら出力もH、入力がLなら出力もLになります。
ところが回路によってはそれでは困る場合があります。
2つ以上の回路から同じ1つのラインに出力するような場合です。
たとえばCPUのデータバスラインなどがその例です。
CPUのデータバスラインにはCPUのほかにいくつかのROMやRAMやI/Oなどがつながっています。
それらのICからの出力が普通に出力されると出力同士がぶつかってデータラインがショートしてしまいます。
そうならないようにするにはあるICからデータが出力されるときには、その出力ラインにつながっているそのほかのICの出力を禁止するような仕組みが必要になります。
上に書きましたように一般的なロジックゲートの出力はHかLの2値になります。
その出力を禁止するためにはもう1つの出力値Z(ハイインピーダンス)が必要です。
出力としてH、L、Zの3つの状態をとることができるバッファを3 STATE BUFFERといいます。
上の回路図で入力Aにつながっているトランジスタ回路(T5、T6)は普通のインバータです。
出力が反転しますからもう一段インバータを通します。
最初のインバータは普通にVccとGNDにつながっています。
しかし2段目のインバータの2SA1015(T1)のエミッタはVccにはつながっていなくてもう1個の2SA1015(T3)のコレクタにつながっています。
2SC1815(T2)のエミッタもGNDにはつながっていなくてもう1個の2SC1815(T4)のコレクタにつながっています。
入力EがHのときにT3、T4がONになってT1にはVcc電圧が供給され、T2はGNDにつながるので出力Xは入力Aの値と同じHまたはLになります。
EがLのときにはT1もT2もVcc、GNDから切り離されますから出力Xはハイインピーダンスになります。

プリント基板には上の回路図と同じ回路が4つあります。
入力回路に入っているプルアップ抵抗(10KΩ)は入力回路のLEDを点灯させるためです。
入力回路のLEDは入力がHレベルのときに点灯します。
入力がないときにもプルアップ抵抗によってLEDが点灯します。
入力回路にはそのほかに入力がHレベルのときに点灯するLED回路がついています。
入力がないときにもプルアップ抵抗があるためにLEDは点灯します。
LEDは出力側にもついています。
こちらも出力がHのときに点灯します。
上で説明しましたように入力EがHのときには出力Xは入力Aと同じ値になります。
入力EがLのときには出力Xはハイインピーダンスになります。
そのときには出力LEDは消灯します。

下はプリント基板のアートワーク図(確認図)です。

プリント基板のサイズは100mmX50mmです。

下はシルク図です。


部品面図です。


ハンダ面図です。


プリント基板は発注済です。
あと1週間か10日程度で出来てくると思いますが、コロナウィルスの影響で遅れるかもしれません。
基板ができてきたらさっそく組み立てて写真をUPいたします。
このプリント基板と必要なパーツ一式と組立説明書をあわせて組立キットとして供給する予定です。
キットの詳細についてはそのときに詳しく説明いたします。

トランジスタでCPUをつくろう![第246回]
2020.5.12upload

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