2019.9.16
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トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第156回]


●インバータ回路

前回お見せした下の回路はインバータです。

74HC04などに相当します。
CMOSではなくてバイポーラトランジスタですから、HC04ではなくてLS04だろうとつっこまれてしまいそうですが。
もっとも74LSの内部回路は全然こんなふうではありませんから、どちらかというとやっぱり74HC04に近いと思います。

前回書きましたようにA1015とC1815で構成した上図の回路は過去記事では出てきません。
ということになりますと、まずは上図の回路の動作を確認することから始めなければなりません。
下が上図の回路の動作です。

上(CH1)が入力で下(CH2)が出力です。
入力したクロックは500KHzです。
出力がしっかりなまってしまっています。
遅延もひどいものです。
たった一段のインバータを通しただけで500nsほども遅れてしまっています。
これじゃあ使えないだろうと言われてしまいそうですが、確かにこのままではとても使い物にはなりません。
この点については、過去記事で解決策を書いています。
そのときはA1015についてでしたが、それはC1815にも当てはまります。
下図がその解決策です。

51KΩと並列に22pFのコンデンサが入っています。
たったこれだけのことなのですが、その効果はまるでマジックです。
下が22pFを追加したあとの波形です。

このコンデンサのことをスピードアップコンデンサと言います。
まさにその名の通りなのですが、思わずほんまかいな、と言ってしまいそうなほど、信じられないくらいの抜群の効果です。

4MHzのクロックを入力してみました。

遅延時間はわずか10ns程度です。
これなら問題なしで使えますでしょう。

テスト中の写真です。

左はクロック発生回路です。
こういうときに重宝します。
右は今回のテスト回路を組んだ基板です。
設計変更のため不要になった基板を利用しています。

トランジスタでCPUをつくろう![第156回]
2019.9.16upload

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