標準TTLだけ(!)でCPUをつくろう!(組立てキットです!)
(ホントは74HC、CMOSなんだけど…)
[第286回]

●何を書こうかと迷っていましたが…

回路の説明もほぼ終わりましたし、テストプログラムについても一通りは説明をしてしまいました。
あとは基板が出来てくるのを待ちながら、組立説明書とかその他の説明書の作成作業をすることになります。
基板ができてきたら、またその写真などをご披露申し上げて、そしていよいよ最後、製品基板に部品を実装しての最終テスト作業に入ることになります。

でも基板はまだ出来てきません。
それまで、何を書きましょうか?

どうせTK80回路の操作説明書も書かなければならない、と思いますから、そのあたりのことについて書いていったらどうかなあ、と思っています。
ただ、現在のところ、それどころではない、状態なのですね。
なにしろ、まずは組立説明書を作成しなくちゃいけません。
これが、もう、なかなかに大変な作業です。

前回も書きましたが、部品リストをつけて、「ハイ、この通りにハンダ付けをしてくださいね」で終わってしまうことができるなら、そりゃあなんぼか楽なのですけれど、そういうわけにはいきませんでしょう。
せっかくここまで手間ひまかけて作ってきたのですから、説明書だってこだわってみたい、です。
できるだけていねいに、できるだけ、わかりやすく、って考えると、なかなか作業が大変で、そうは簡単に進みません。

で、目下のところ、組立説明書の作成作業の真っ最中です。
これもどこかに書いたことですけれど、私の脳は完全なシングルタスク。
マルチタスクはできません。
今の若い方たちのように、CDかけて、テレビ見ながら、ちょいと携帯メールもやりながら、ゲームなどもしたりしながら…、というようにあれもこれもというのが、全くできません。

そういうことですから、目下のところ、組立説明書を書いているのに、ホームページではTK80のモニタ動作の説明を書こう、としますと、どうにも頭の切り換えができません。
ただでさえつらいのに、もうひとつ、つらい作業を並行して進めなくちゃいけない、なんて、そりゃあ、とてもムリです。

昨日は、うーん、だめだなぁ、書けないなぁ、とため息ついてばかりで、とうとう更新できませんでした。
やっぱり現在の作業にシンクロさせないと、うまくない、と悟りました。

ということで、現在は「組立説明書」の作業中ですから、それをご披露していくことに、決定いたしました。

●「つくるCPU(MYCPU80)」組立説明書、です

とはいえ、まだ作業中ですので、後から変更になるところも出てくるかもしれません。
だいいち、まだ肝心のプリント基板も出来てきていませんですからね。
当然、「暫定版」です。

書いたところから、順次UPしていくことにいたします。

実際の説明書はWORDを使って作成しています。
ですから、出来たところからPDFにしてUPしようかな、と思いましたが、やめました。
これもどこかに書いたと思いますが、私はあれ(PDF)は嫌い、です。

せっかくブラウザで見てるのに、なんでいちいちAdobe readerなんぞを起動させなきゃいけないのぉ?
おまけに、起動するまでが、なんと遅いこと。
組立説明書ほかの説明書は、CDROMにして組立キットに付属するつもりですし、CDROMにはPDFファイルで収録するつもりです。
それはそれ。

インターネットではブラウザでそのまま見たい、というのが私の気持ち。
自分が嫌いなものを人様に押し付ける気にはなれません(意外と偏見だったりして。嫌いなのは私ひとりかも知れませんけれど)。
ああ。個人の好き嫌いを人に押し付けるのも良くありませんねぇ。
どうしましょう。

んでも、ここは私のサイトなんですから、まあ、私の流儀で仕切らせてくださいまし。

PDFは止めることにして、すると、Word文書から、copy アンド pasteでうまくいくかと思ったら、そうはいかないのですねぇ。
書式つうのが邪魔なよう。

なんだかけっこう手間ですけれど、まあ、ブラウザで見るには、それなりに見なれた書式の方がよろしいか、と思いまして、実際のWord文書のレイアウト、体裁は全く無視して、UPしていくことにいたしました。
いずれ、説明書が無事出来あがりましたら、あらためてPDFファイルで一括UPてのも検討してみます。

●MYCPU80組立説明書 [T]部品表

 このキットには下記の部品が含まれています。組立にかかる前に、まず全部揃っているかどうかよく確かめてください(万一不足している部品がありましたらご連絡ください)。
 なおこのキットには、組立に必要な工具、測定器などは含まれていませんので、必要な工具類などは別途ご用意ください。

1.IC(HC,LSTTL)
 ICは静電気に弱いため、実装するときまでは、ICレール、マットから取り出さないようにしてください。

 IC(HC,LSTTL) 摘要 数量
74HC00 Quad 2input NAND gate,14pin 8
74HC02 Quad 2input NOR gate,14pin 1
74HC03 Quad 2input NAND gate(open collector),14pin 46
74HC04 Hex inverter,14pin 21
74HC05 Hex inverter(open collector),14pin 32
74HC08 Quad 2input AND gate,14pin 30
74HC11 Triple 3input AND gate,14pin 1
74HC32 Quad 2input OR gate,14pin 17
74HC51 Dual 2wide-2(3)input AND-OR-INVERT gate,14pin 1
74HC74 Dual Dtype flip-flop with preset and clear,14pin 9
74HC86 Quad 2input Exclusive-OR gate,14pin 4
74HC123 Dual retriggerable monostable multivibrator,16pin 1
74HC126 Quad 3state bus buffer,14pin 12
74HC138 3 to 8 line decorder(inverting),16pin 3
74HC157 2 to 1 Data Selector,16pin 3
74HC161 Presettable synchronous 4bit binary counter with clear,16pin 1
74HC175 Quad Dtype flip-flop,16pin 1
74HC191 Presettable synchronous 4bit binary up/down counter,16pin 7
74HC193 Presettable synchronous 4bit binary up/down counter,16pin 4
74HC194 4-bit shift register,16pin 2
74HC238 3 to 8 line decorder,16pin 13
74HC244 Octal 3state bus buffer,20pin 29
74HC245 Octal 3state transceiver,20pin 1
74HC283(*注1) 4bit binary full adder,16pin 2
74HC373 Octal 3state Dtype latch,20pin 18
74HCU04(*注2) Hex inverter(unbuffered),14pin 1
74LS145 Bcd to Decimal decorder/driver(open collector),16pin 1

*注1) 74HC283は2個あります。74HC238と名前が似ていますから間違えないように注意してください。
*注2) 74HCU04は1個だけです。74HC04と名前が酷似していますから間違えないように注意してください。

2.その他IC
じかにハンダ付けをしないで、ICソケットを使います。
 基板(ICソケット)に実装するときまで、取り出さないでください。

その他IC 摘要 数量
PIC16F88 RS232C送信受信プログラム書込み済,18pin 1
27C256 256K(32Kx8) CMOS EPROM TK80モニタプログラム書込み済,28pin 1
RAM 256K(32Kx8) CMOS RAM LY62256,28pin 1

3.ICソケット

ICソケット 摘要 数量
18Pソケット nallow(幅狭、TTLタイプ) 1
28Pソケット wide(幅広) 2

4.抵抗

抵抗 摘要 数量
100Ω 茶黒茶金 1/4W 炭素皮膜 誤差5% 1
330Ω 橙橙茶金 1/4W 炭素皮膜 誤差5% 8
1K 茶黒赤金 1/4W 炭素皮膜 誤差5% 59
2.2K 赤赤赤金 1/4W 炭素皮膜 誤差5% 5
4.7K 黄紫赤金 1/4W 炭素皮膜 誤差5% 2
10K 茶黒橙金 1/4W 炭素皮膜 誤差5% 20
100K 茶黒黄金 1/4W 炭素皮膜 誤差5% 32
200K 赤黒黄金 1/4W 炭素皮膜 誤差5% 1
1M 茶黒緑金 1/4W 炭素皮膜 誤差5% 1

[参考]抵抗の色表示
抵抗の値は2桁の数×10のn乗で示します。
たとえば4.7KΩなら、47×10の2乗です。100KΩなら10×10の4乗になります。
抵抗の色表示は、この2桁の数とn乗を色で示したものです。

0
1
2
3
4
5
6
7
8
9


4番目の帯は誤差を示します。金は5%、銀は10%です。赤は2%です。

5.集合抵抗

集合抵抗 摘要 数量
10Kx8 10KΩ×8素子,9pin 3
1Kx5 1KΩ×5素子,6pin 7
1Kx8 1KΩ×8素子,9pin 8
2.2Kx8 2.2KΩ×8素子,9pin 28

集合抵抗は複数の抵抗を1つのパッケージに集積したものです。


6.コンデンサ

コンデンサ 摘要 数量
22p セラミック 2
56p セラミック 6
270p セラミック 表記271 4
1000p セラミック 表記102 2
0.01μ セラミック 表記103  1
0.1μ 積層セラミック 水色 表記104 8
2.2μ アルミ電解 3
33μ アルミ電解 1
100μ アルミ電解 2

セラミックコンデンサの値の表示は、22pFや56pFのように小さな値で1桁または2桁の場合には、そのままの数値を表記します。
270pF、1000pFなどでは、抵抗の表記と同じルールで、値を示す数字2桁×10のn乗表現を数値として表示することが多いようです。
270pF=27×10の1乗→271
1000pF=10×10の2乗→102
0.01μF、0.1μFはそれぞれpFに直して次のように表記します。
0.01μF=10000pF=10×10の3乗→103
0.1μF=100000pF=10×10の4乗→104
アルミ電解コンデンサは耐圧と容量を、共にそのままの値で単位をつけて表示します。
電解コンデンサは耐圧を超えた電圧を加えてはいけません。また電解コンデンサには極性があります。
+−を間違えないように取付ける必要があります。

7.ダイオード

ダイオード 摘要 数量
1ss133 小信号用シリコンダイオード 32
N04 電源逆接続防止用 1

ダイオードにも極性があります。
 帯のマークに注目してください。



8.小型発光ダイオード

小型LED 摘要 数量
R 228
G 30
Y 34

発光ダイオード(LED)にも極性があります。
 リード線の短い側がカソードです。


ちょっと長くなってしまいましたので、今回はこの辺でひとまず終了いたします。
この続きはまた次回にいたします。
2009.7.23upload
2009.8.23一部訂正

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