2013.3.6
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復活!CP/M ワンボードマイコンでCP/Mを!
CP/MがTK−80互換のワンボードマイコンの上で復活します
ND80ZVとMYCPU80の上でCP/Mが走ります

[第337回]


●もっと小さくてシンプルなMIDIファイルがほしい

前回書きましたように、Y様から送っていただいたMIDIキーボードとSC−88を使うことによりまして、E−80(仮称)ミニコンのMIDI回路が正しく機能することが確かめられました。
MIDIにつきましてはそこまで確認できれば十分です。

が。
私といたしましては、それだけでは、ちょいと面白くないのですよねえ。

インターネットからダウンロードしましたバッハのあのMIDIファイル。
わけもわからないままにBASICで適当なタイミングを取りながらSC−88に送りましたところ、なんとなくぎこちないながらも、それらしき演奏をしてはくれたのでありますが。
それじゃあだめだということはわかっております。
そこをなんとかしてみたい。

CP/M互換DOSも完成させなければなりませんし、そんなことをしている余裕などないのでありますが。

やってみたいと思い始めますと、もうがまんができなくなってしまいます。
困ったものであります。

当初私はMIDI音源にいきなりMIDIファイルをそのまま送れば勝手に演奏してくれるものだと思っておりました。
どうやらそういうものではないらしい、ということがだんだんとわかってきました。
MIDIファイルには演奏に必要な全ての情報が含まれているのですが、それを解読して正確なタイミングでMIDI音源に音出しの指示を与えるためには、それなりのプログラムが必要なようです。
そういうプログラム(または装置)をシーケンサーというのだそうでありますね。

なるほど。
そうすると。
私はそのシーケンサーなるものを作りたいと考えているわけか。
なんと無謀な。

あ。
別に完璧なものを作ろうというのではありませぬ。
とにかくそんなことをやっている時間はないのでありますし、それが趣味ということでもありませんから。
ま。
余り時間はかけられませんから、ここ何日かの間で、なんとかでっちあげてしまおうかと。
はい。

あれこれ、試行錯誤などをしております間に、MIDIについておおよそのことはわかってきたのでありますが。
そういうソフトをでっちあげようということになりますと、まずは解剖して調べるための検体がほしい。

しかし、バッハのbwv140.midは、そうするにはちょいとサイズが大きい。
約3KBです。
それにそのMIDIファイルがあるだけ。
楽譜がありません。
せめて楽譜があって、楽譜のここのところがMIDIファイルではこういうふうになっているのか、というようにできると助かるのですよねえ。

ああ。
MIDIファイルから楽譜を作成してくれるフリーソフトなんてものもあることがわかりましたが。
なんていったってバッハでありましょ?
音楽についてほとんど何も知らぬジジイにいきなりバッハはさすがにちょいとホネなのじゃありませんかあ。

うう。
もうちょいと簡単な。
さいたさいた、とか夕焼け小焼けとか、その程度のMIDIファイルと楽譜はありませんかねえ。

むむ。
あるにはあるようなのですけれど、大抵は有償で、やっぱりそれなりのサイズのファイルになってしまうようです。
なかなか。
望むようなものを入手するのは、むつかしいなあ…。

おお。
忘れておりました。
つい。
糟糠の妻の存在を。

なにしろ30年以上も連れ添っておりますと、もう空気のようなものでありまして、つい、そばにいることすら忘れてしまいます。
なんと、彼女は教育大の、それも音楽科を出ておるのです。
そのことをきれいさっぱりと忘れておりました。

そういえば。
地域のサークルなどに入っておりまして、そこでみんなで演奏するための楽譜を、パソコンのソフトを使って書いたりしております。
むむ。
不覚にもそれを完全に失念しておりました。
灯台下暗しでありますね。
こんな近くにプロとは言えないまでも、それなりに知識と経験をもつものが居たのでありました(どんな夫婦やねん)。

もっとも彼女もMIDIの知識はゼロ。
ただソフトを使って、楽譜を書いては、それを自動で演奏させて確認したり、ということをよくやっております。
その楽譜のデータは楽譜作成ソフトの上で演奏ボタンを押すと演奏してくれるので、わざわざMIDIファイルの形で保存したりはしていないということがわかりました。
しかし、その楽譜ソフトを確認してみましたところ、ちゃんとMIDIファイルの作成機能がありました。
おお。
それならば。

何か簡単でシンプルで短い曲はないか?
と聞きましたところ、
これはどう?
と出してくれましたのが、四季の歌でありました。
はーるをあいするひとはー というあれです。
むむ。
それでもちょっと長いなあ。
ま。
バッハよりはいいか。



とりあえずはそれで試してみることにいたしました。
まずは、バッハのMIDIファイルでやりましたように、BASICで1バイトずつSC−88に送ってみましたところ。

なんだかおかしいのでありますね。
バッハよりももっとぎくしゃくした感じで、しかも一度演奏し終わってから、またもう一度繰り返して、都合2回演奏します。
なんじゃあ?
なにをやっているのかさっぱりわかりませぬ。

うう。
なんだかちょっとおかしいようだけど…。

横で聞いておりました妻が言いました。
うーん。
音の長さがめちゃくちゃだけど…。
でも、これ、伴奏だけあとから演奏してる。

むむ。
あんたは器用な耳を持っているねえ。
そう?そう聞こえる?

楽譜を見ながら。
ほら、ここのところ、あとからは、この下のところを演奏してるでしょ。

でしょ、って言われたって、ぼくにゃあそんなことはわかりません。
知らなかった。
あんたは宇宙人か。

後になってわかったことですが、バッハのbwv140.midはフォーマット0(1トラックのみで構成されている)だったのに対して、四季の歌のファイルはフォーマット1(複数のトラックで構成されている)だったのでした。

むむ。
しかし。
なんだか、だんだんわかってきたような。

ワンボードマイコンでCP/Mを![第337回]
2013.3.6upload

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